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清澄庭園でSawakoのアンビエント音楽が流れる。市民芸術祭『アートパラ深川2024』10/19から開催

2024.10.18

街中にアート作品を展示する『アートパラ深川おしゃべりな芸術祭2024』が、2024年10月19日(土)-27日(日)の9日間、東京・深川エリア(門前仲町・清澄白河・森下・豊洲)を中心に開催される。

『アートパラ深川』は、障がいのあるアーティストの作品で街全体を美術館にする市民芸術祭。コロナ禍にスタートし、2024年で5年目を迎える。昨年は約13万人の来場があった。

清澄庭園では、会期中の土日限定で「芝生ホリディ」が開催される。庭園内に展示される約30点の絵画作品を、心地よいアンビエントミュージック・環境音楽が流れる中で楽しむことができる企画だ。音楽によって五感でアートを楽しめたり、芸術祭のテーマである「おしゃべり」が自然に生まれたりするという狙いがある。

過去に開催された「芝生ホリディ」の様子

流れるアンビエントミュージックは、サウンドアーティストのSawako(1978-2024)が昨年に制作したもの。既存の楽曲4曲を繋いだ約30分の音源となっており、複数設置されたスピーカーからマルチチャンネルな音を楽しむことができる。様々な来場者が驚かず作品鑑賞できるように、音量は控えめに調整される。

アートパラ深川は、障がい者アートを街中にひらいていく芸術祭です。会場の一つである清澄庭園では、庭園とアンビエント音楽が空間を形成しており、そこに障がい者アートが展示される、「芝生ホリディ」が開催されます。

Sawakoさんによる音楽は和楽器も含めたアコースティックな響きが気持ちよく、そこで時間を過ごすだけで何か内側から力が湧いてくるような空間です。

残された音源をあらためて聞きながら、Sawakoさんが生前楽しみにされていた清澄庭園での音を模索して、今年もアートパラ深川の芝生ホリディを実施したいと思います。

『アートパラ深川』実行委員 シロー (「芝生ホリディ」担当)

「芝生ホリディ」は、清澄庭園への入園料のみで鑑賞可能。時間は10:00から16:00まで。

イベント情報

芝生ホリディ (アートパラ深川おしゃべりな芸術祭2024)

■日時
2024年10月19(土)、20(日)、26(土)、27(日)
10:00-16:00

■会場
清澄庭園
東京都江東区清澄3-3-9

■入園料
一般:150円
65歳以上:70円
※子どもや障がいのある方は無料。詳細は清澄庭園HPをご参照

プロフィール

sawako

名古屋出身、東京とニューヨークに6年ずつ在住後、ノマディックに活躍中の音響作家、メディアアーティスト。sound sculptor、signal alchemist。デジタル技術を用いながらオーガニックで瑞々しい世界感を紡ぐsawakoの作品は、これまで英国のWire誌や米国のNYArt誌などにとりあげられてきた。日常の小さな断片をきりとって、フィールドレコーディングや電子音が織りなす、様々な情景のうつろう懐かしくて少し切ない凛とした空気感を紡ぐ。親しみやすい穏やかな音景によって「microsound」「lawercase sound」とよばれていたジャンルの裾野を広げることに貢献する一方、その硬派でゆるぎない独特の世界感とテクノロジーに関する洞察力の深さは、世界中のコアなリスナーに根強く支持されつづけている。

これまでに、12k、and/OAR、BASKARU、Anticipate Recordingsから通算5枚のソロアルバムを、scholeからdaisuke miyataniとのコラボレーション作品をリリース。Taylor Deupree、Andrew Deutsch、Kenneth Kirschner、中村としまる、Daisuke Miyatani、青木隼人、Kyoka、o.blaat、Amephone、HYPO、Ryan Francesconi、ARAKI Shin、内田輝、haruka nakamura、kynd、小松宏誠などと即興演奏やコラボレーションを行ってきた。2011年、スペインのSONARフェスティバルでプラネタリウムのための音と映像作品を制作。2012年、GwaGwaのインスタレーション東京ミッドタウン5周年記念アート「いつつのゆびわ」の六本木アートナイト演出を担当し、音と光で作品を彩った。2014年元旦、NHK FMラジオ「坂本龍一ニューイヤー・スペシャル」に坂本龍一氏とのセッションとトークで出演。2014年3月、表参道CAYにて大平貴之氏のMEGASTARプラネタリウムと共に浮遊感あふれるパフォーマンスを行った。2016年から8シーズン連続で、ファッションブランドsupport surfaceのファッションショーのサウンドデザインを担当。

これまでに、Sonarフェスティバル CosmoCaixaプラネタリウム(バルセロナ)、MUTEKフェスティバル (カナダ)、 Gladeフェスティバル(イギリス)、 Resonance FM(ロンドン)、Institute of Contemporary Art London (ロンドン)、TONIC、Knitting Factory、DiaPason、Issue Project Room、Le Poison Rouge、スターバックスサロン(NYC)、OFFFフェスティバル(リスボン)、Armory Show、World Financial Center、Warmup at P.S.1/MoMA(ニューヨーク)、バトファー (パリ)、 Kunstraum Walcheturm (チューリッヒ)、gift_lab、VACANT、offsite、CALM & PUNK Gallery、SUPER DULUXE、EMAF TOKYO at Liquid Room、渋谷金王八幡宮、神谷町光明寺、SOUP(東京)、岡崎城能楽堂(愛知)、アップルストア心斎橋(大阪)、m12 (ベルリン)、Corcoranギャラリー (Washington DC)、UCLA Hammer Museum (LA)、MACBA(バルセロナ)、Fiskeプラネタリウム(コロラド)、Interferenze (イタリア)など世界各地でパフォーマンスを展開。

米国の人気リアリティショー「America’s Next Top Model」やアウトドアメーカーArcteryxとGORE-TEX® のプロモ映像、Patagonia社製作の木についてのドキュメンタリー「Treelines」、カナダのドキュメンタリー映画「GEEK GIRLS」などに楽曲が使用され、2021年のアースデイにはAesopのためにプレイリストを制作。NYCのギャラリーHaunch of Venisonで展示されたBrian Alfredのアニメーション作品「It’s Already The End of The World」などのサウンドデザインも手がけてきた。また、これまで 「Listening through the Noise : The Aesthetics of Experimental Electronic Music」 (Oxford University Press) 、「Handmade Electronic Music ―手作り電子回路から生まれる音と音楽」(Nicolas Collins著・オライリージャパン) 、「Transmission Arts : Artists and Airwaves” (PAJ Pablications) 」などの本の中で作品について紹介されてきた。

音の領域だけにとどまらず、デジタルアーティストとして、シグナルスケープ、サウンドスケープ、アンビエントインフォメーション、時空間と軌跡、日常の中のささやかな物語などをテーマに活動。2016年ごろからは、古の叡智や周波数・身体・拡張現実・非線形についてリサーチを進める。World Forum of Acoustic Ecology(オーストラリア)、バークレー音楽院(ボストン)、文化学園大学(東京)、Programmable Media II: Networked_Music(ペース大学、NYC)等でアーティストトークも行い、2009年にはフロリダのDolphin Research Centerでイルカの認知に関するサマーコースを受けるためJerome FoundationからGrantを獲得。

幼少時に金春流能楽とクラシックピアノを習い、慶応義塾大学環境情報学部卒業、New York University Interactive Telecommunication Programで修士号。2015年6月より、表参道COMMUNEにある「個を立たせて状況をつくっていく人が育つ学びの場」自由大学にて「DIYミュージック」の教授を担当。2019年4月より、フェリス女学院大学音楽芸術学部非常勤講師。それぞれが自分の持ち味を生かして輝けるクリエイティブな未来を創り出している。

また、これまでにTaylor Deupree、OVAL、David Toop、Mark Mcguire、Vashti Bunyan、Holly Herndon、Carsten Nicolai、Olaf Bender、Gareth Dickson、Mijk van Dijk、Yan Novak、Ulises Conti、Henning Schmiedtなどの通訳や、映像・ファッション・IT・VR・現代アート・日本文化・ライセンス契約・インターネットカルチャーなどの分野で翻訳や通訳を手掛けてきた。特に、電子音楽やテクノロジーに関する豊富な知識と、アーティストとしての現場経験を生かしたわかりやすい通訳には定評がある。

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